もう、去年のお話になってしまいますが、
山田松香木店さんの香道のワークショップに参加してきました。香道では香りを大切にするが故に、花の香りは避けられるので、いままでご縁がありませんでしたが、縁あって、憧れの「みやび」な世界を堪能することができました。
京都駅で新幹線を降りると、お土産屋さんで香る和の香り、それらが高価な香木から作られていることも、香木が枯渇燃料と同じく限りあることも、初めて知りました。
様々な香木を触らせていただき、和の香りについての講義を受けた後、いよいよ香り作り。粉末状の香木や様々な材料を混ぜ合わせ、匂袋、文香、煉香、塗香を作っていきます。世界に一つだけの私の香りです。
煉香は、練った粘土のような形状です。聞香炉の灰の中に火がおこった香炭団を埋め込みます。香炉が温まってきたら、その横に煉香をそっと置きます。まもなく部屋中が「みやび」な香りにつつまれていきます。昨今では、アロマがもてはやされていますが、昔のやむごとなき方々は、このような香りを楽しみ癒されていたのですね。
さて、香道といえば、「源氏香」。「香りの異同を聞き分けるゲーム」です。わからないはずがないと思いながら、いざ、参戦。香炉にたかれた一片の香木を静かに心を傾けて聞きます。思いのほか、ほのかな香り。区別がつきません。甘い香り、爽やかな香り???
結果は、無残にも、5分の1点でしたが、しばし、香りの世界に陶酔しました。
それにしても、改めて、香りを表現する日本語の少なさに気が付きました。どうして、香りを表現する言葉が発達しなかったのかが不思議に思われました。ともあれ、和の伝統文化の奥深さを再認識した一日でした。
Comentarios