
東京の2つの緊急事態宣言の合間、4月14日から6日間、日本橋高島屋様で山村御流のいけばな展を開かせていただきました。コロナ禍にもかかわらず、ご来場くださいました皆様ありがとうございました。
今回、私はお花のお世話係をしておりました。お客様のいらっしゃる時間帯に定期的に水を差すのは当然のこと、会場の裏では元気がなくなってしまった時に取りかえる枝物、花、鉢物、そして葉一枚にいたるまで目が離せません。
山村御流の花材も多くはお花屋さんから購入します。普段見かけるお花は再度注文ができますが、枝物は一点ものも多く、大事に裏で養います。また、山から採集したものも多くあり、これらは替えがありませんので、大変気を遣います。
高島屋様が閉店し、お客様がお帰りになってからのお仕事が最も大変です。水が下がりやすいものを全て養生して帰ります。植物によって、養生の仕方が違い、水の種類(真水か助剤入り)、水の量、器の種類、新聞紙で覆うもの、冷蔵庫にしまうもの等々、それぞれを慈しむように声掛けしながら養います。翌朝、みなが元気でいてくれた時のうれしいこと!! お客様に元気な花の姿を見ていただきたいという気持ちもありますが、なによりも命を頂いているという気持ちが強くなります。
かつて、大先輩に生けた花は毎日1㎜でもいいから水切りし、声掛けしなさいと教えていただきました。養生は花との対話の時間なのかもしれません。
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