少し話は前後してしまいますが、梅雨の合間に植物学専門の先生と昭和記念公園に植物観察に行きました。昭和記念公園と聞いて、観察する植物なんてあるの?と思われるかもしれません。私も実はそう思っていました。されど、山村御流「花は野にあるように」。観察するのは花壇の花ではありません。舗装された道のすぐ傍。雑草という名の植物はありませんが、雑草のような植物が生息している場所や雑木林のような所を、目を皿のようにして、説明を受けながら観察します。
よく観れば、普段でしたら、見落としてしまうような珍しい植物に出逢うこともあります。花材になるような植物にも出逢うことがあります。
また、下ばかりではなく、上下も観ます。景色を観るのです。山村御流には四つの型があるのですが、そのうち「性体」と「景体」は自然をそのままを写し取るように生けます。そのためには、常に自然を目で採集することが大事なのです。自然を切り取ったような花を生けられたらと、いつも思っています。
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