「和の伝統文化」は往々にして、神や仏教と深い関係を持ちながら発展してきたと言われています。
生け花の起源は、神様の依り代として始まりました。神様が下界に下って拠り所とする場所とでも言いましょうか、どちらかというと地味な一年中緑を保つ常緑樹が多く、お正月の松などがその名残とも言えましょう。仏教が伝来すると、供花として、華やかな花が供えられるようになり、その後、装飾としての生け花に推移していきます。
山村御流の圓照寺も臨済宗妙心寺派です。臨済宗の日本の始祖と言われている栄西は最初、延暦寺で学ばれていました。最澄のみならず法然、親鸞、栄西、道元、日蓮といった各宗派の祖が「日本仏教の母山」と呼ばれる比叡山延暦寺で学ばれています。その比叡山延暦寺に土砂降りの中行ってきました。大変な道のりでしたが、雨霧の山内の美しさは格別でした。
なぜ、生け花が宗教という精神性を必要としたのか、とても興味があります。比叡山延暦寺を訪れたからといって、答えが出るわけではありませんが、何か神聖なものを感じることができました。これからも「伝統文化」の根底にあるものを勉強していきたいと思っています。
Comments